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JAMSTECとは

JAMSTEC(Japan Agency for Marine‑Earth Science and Technology)は、海洋・地球・生命に関する基礎から応用までの研究を担う文部科学省所管の国立研究開発法人です。海洋資源・気候変動・地震津波など地球規模課題を先端観測とスーパーコンピューティングで解明し、持続可能な社会の実現に貢献しています。

組織概要と沿革

前身は1971年設立の海洋科学技術センターで、2004年に独立行政法人化、2014年に現名称へ改称。約1,200名の職員と多彩な研究船団・地球シミュレータを有し、国内外機関と連携して研究を推進しています。

使命とビジョン

「海から地球を理解し、未来社会に還元する」がモットー。観測データを公開し、研究成果を政策提言・産業応用・教育普及につなげるオープンサイエンスを掲げています。

主要研究分野と施設

深海探査 ― 地球深部探査船「ちきゅう」

「ちきゅう」は水深7,000 m級の海底下7,000 m掘削能力を持つ世界屈指の科学掘削船。2024年のJTRACK航海では東北沖震源域を再掘削し、巨大地震発生帯の摩擦熱や断層物性を高精度で解析しました。

有人潜水調査船「しんかい6500」

水深6,500 mまで潜航できる調査船で、プレート境界や熱水活動域、生物群集のサンプル採取を実施。極限環境生命の研究や海底資源評価に不可欠です。

地球システム・気候変動研究

スーパーコンピュータ「Earth Simulator」群と全球観測網を組み合わせ、エルニーニョや台風進路予測精度を向上。2023年度プロジェクトでは海洋微細構造が気候に与える影響を高分解能で解明しました。

情報発信プラットフォーム「JAMSTEC BASE」

海と地球を“深く面白く”伝える

JAMSTEC BASEは最新研究ニュース・探査航海レポート・研究者コラムを一般向けに届ける公式メディア。動画やVRコンテンツで研究現場を体験でき、海洋科学への興味を促します。

教育・データリソース

観測データベースや教材を無償公開し、学校授業・市民科学にも活用可能。海底地震計データや生物分布データは研究者の二次解析にも広く用いられています。

カーボンニュートラルへの貢献

気候モデルと観測ネットワーク

海洋炭素循環・極域氷融解・メタンハイドレート挙動を高精度モデルで解析し、IPCC報告書の基礎データを提供。北極観測船みらいII建造計画は急速な温暖化解明を加速します。

データ公開と政策支援

長期海洋観測データを政府機関・企業へ提供し、再生可能エネルギー導入やブルーカーボン評価の政策策定を支援。海洋由来CO₂吸収量の定量化手法も確立しています。

まとめ

JAMSTECは最先端の観測・掘削・シミュレーションを武器に、海から地球環境問題の解決をリードする研究機関です。JAMSTEC BASEを通じて得られる情報を活用し、カーボンニュートラル社会への知見を深めましょう。


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